仕事が見つかった後の「海外での新居探し」はハードル高し (泣)

現地に新居を見つける

仕事が決まったら、次は住居探し! 駐在員だったら赴任前に下見の時間を設けてもらえたりしますが、ゲンサイヤーはそんな高待遇を受けることはほぼ不可能。。では、どうやって自力で新居探しをすれば良いのでしょうか?

結論:VR機能に頼って物件の詳細をある程度確認することができるとは言え、日本からリモートで希望通りの物件を探すのは至難の業。最初は妥協して割高な日系の不動産サービスを利用するか、最初の短期間ホテル暮らしをしながら一定の時間をかけて探すのがベスト。

新ゲンサイヤーにとって、家探しは非常に難易度が高いです。最初からうまくいくはずがない、という前提のもと、気長に探すつもりでいてください。それでは以下で家探しポイントについてご紹介します。

INDEX

日系の不動産屋に頼む (けど高い)

何のつてもない場合、一番先に頼むことになるのは日系の不動産屋。日本語のできるスタッフが必ずいますし、対応も素晴らしい。物件もハイグレードなものが多く、まさに「駐在員向け」サービス。ゆえに、取り扱っている物件はかなり高価格帯のものばかりで、ゲンサイヤーには完全に不向き。。(泣)

上海なら大手のエイブルやシノケン、ほかにウェルスターやアワジ不動産などなど、ググれば何社も何社も出てきます。わたしが実際にお世話になったことがあるのはスターツで、担当者の方にはとても良くしていただきました。何かトラブルがあってもすぐに駆けつけてくれ、大家との交渉事も親身になって対応してもらえました。

不動産

シノケンさんにも問い合わせをしてお世話になったことがあります。日本人担当者の方に非常に親切丁寧に対応いただいたのですが、当時はローカルの不動産屋とちょっとしたトラブルがあった直後だったこともあり、その手厚さに感動したのを今でも覚えています。

ま、そんな手厚いサービスを提供してくれるので、日系不動産屋が管理するマンションの家賃水準は市場価格よりも2〜3割増しぐらいに設定されている印象です。ただ、異国での家探しはハードルが高いので、生活に慣れるまでの間の一年間だけは、日系の不動産屋で手配してもらった家に住む、という割り切りが必要かもしれません。

ローカルの不動産屋で探す (のは意外と簡単)

中国でローカルの不動産屋を通じて家を探すのは、中国語中級レベル以上でないと難しいです。言葉の問題もありますし、思考回路の違いもあるし、商慣行の違いもあるので、新ゲンサイヤーにはオススメしません。

が、意外とそんなに難しくはない、というのが実情です。流れとしては、たくさんある不動産関連のアプリで気になる物件を探す → 目ぼしい物件があればアプリ上で問い合わせ → 不動産屋の担当者とやりとりをして実際の物件を見に行く、という感じです。

不動産

中国の場合、大手で物件数がとにかく豊富な「链家」、仲介手数料が他社と比べてとにかく安い「大房鸭」あたりがオススメ。他に大手だと「中X地产」にも仲介をお願いしたことがありますが、担当者が不法侵入してきて警察沙汰になったこともあるので、ここは絶対オススメしません。他にフランチャイズ店が多い「X友」も、トラブル時に担当者が何もヘルプしてくれなかったですねぇ。。

知り合いの紹介で家を探す (ができればベスト!!)

コスト的に優れていて、トラブルも最小限に済ませられる方法、それが「知り合いを通じて大家を紹介してもらう」です。そんな知り合いはほとんどいないと思いますが、、知り合いの紹介で家が見つけらるチャンスとして一番多いのが、「日本人が本帰国する際に、その家を引き継ぐ」パターン

不動産

大家と直接契約を行うので不動産屋への仲介手数料は不要ですし、前に日本人が住んでいた住居なら清潔&安全である可能性が高く、大家も日本人に対して好意的なことが多いため、双方にとってWin-Win。

知り合いをとにかく増やして、「家を探してます!」という情報を発していれば、自ずとどこかから情報が舞い降りてくるかもしれません。こればっかりは運次第ですがね。

部屋探しアプリは、ダミー情報に気をつけろ!!

部屋探しのアプリがたくさんありますが、そこに掲載されているのはダミー情報だらけw これは現地のプロから直接聞いたのですが、実物とは全く違うほどキレイな写真が掲載されているのは朝飯前で、酷いものだと「実際の家賃の半額 (!!)」で掲載している物件もあるとのこと。

なので、アプリでの家探しには、まずは信頼できるアプリを使用するところから始めなくてはなりません。というわけで、プロおすすめのアプリ「贝壳找房」をまず使いましょう。

このアプリに掲載されている情報は「比較的正しい」ということなので、これを基準に希望するエリア/マンションの家賃水準がどの程度なのかを確認してください。

大家と直接繋がれるアプリ「Wellcee」なら仲介手数料要らず!

上海や北京などの大都市で部屋を探す場合は、大家と直接交渉ができるアプリ「Wellcee 唯心所寓」が断然オススメです。このアプリを使うと、不動産屋への仲介手数料不要なのが大きいですね。住みたいエリア、部屋のタイプ、家賃などの条件から物件を簡単に絞り込むことができ、大家自身が部屋の貸し出しをしている情報が満載。

アプリ上で大家に直接メッセージを送って簡単にやりとりができ、実際にわたしも最近1件物件を見てきました (期待ハズレの物件だったので見て終わりでしたが)。外国人向けに部屋を貸すことを意識している人が結構いるようで、英語でやりとりができる大家も多いので、Wellcee は新ゲンサイヤーにとってもハードルが低いと言えるでしょう。

契約を交わす際にも、大家と借り手の間に Wellcee が入ってくれるサービスとなっているようなので、何かトラブルがあった時でも安心ですね。

目ぼしいマンションがあれば、そこに直接行ってみる

もし住みたいマンションが決まっている場合、そこに直接行ってしまいましょう! 勝手に侵入するとトラブルのもとなので、守衛さんに「家探しに来た (我来看房子)」と一言伝えれえば問題なし。

場所によっては、その敷地内に掲示板があって、そこに「部屋貸します」の掲示がある場合も。もしそんなチャンスに出会えた場合は、とにかくその大家に連絡をとってみてください。

それが無理な場合でも、守衛さんに「敷地内の部屋を貸し出している大家、誰か知らない?」と聞いてみてください。わたしも実際、この方法を何度も試したことがあって、運が良い時には「あそこに立ってる人、大家さんだよ」と紹介してもらい、部屋をその場で見せてもらうことができました。この場合だと、大家と直接契約できるので、仲介手数料不要で超お得です。

短期的にホテルに暮らし、じっくり探す

中国だと家の契約は通常一年間なので、やはりある程度慎重にならざるを得ませんが、部屋を実際に見てみないことには決断が難しいですよね。ですので、最初の1ヶ月はホテル暮らしをすると決め、その間にじっくりと腰を据えて家探しをする、というのもひとつの方法です。

ホテルで家探し

わたしが引っ越した際は事前準備も含め、合計1ヶ月を費やしました。希望のエリア、希望のマンションを最初の2週間で絞り込み、最後の2週間で実際に見た物件を見比べ、最終決断するに至りました。

仲介手数料等の契約費用について

不動産屋を通じて家の契約を交わす場合、仲介手数料は通常家賃1ヶ月分を借り手が支払い、さらに1ヶ月分を貸し手側も支払うシステム。また、保証金が別途必要で、その額や支払い方法は交渉次第。今、住んでいるわたしのマンションの契約だと、保証金は2ヶ月です。

会社が住宅手当を全額支給してくれる場合は、法人契約となると思いますが、その際、大家から発票 (領収書) を発行してもらう必要がある場合は、家賃に+3%程度のほど上乗せされることとなるので、あらかじめご注意を。

契約

税務局を通じて自力で発票の発行をすることもできますが、難易度が非常に高いので、その詳細は上級レベルの記事で別途ご紹介しますね。

まとめ

異国での家探しはただでさえ難しいのですが、新ゲンサイヤーにとって値段に納得できる範囲で家を見つけるのは至難の業です。ですので、最初はある程度妥協をして日系の不動産屋にお世話になるか、ホテル暮らしで少し時間をかけて探すような感じで考えておくのがベストでしょう。

わたしはここ10年で6回も引越をしていますが (そのうち3回が海外引越)、納得できる家を探すことほど大変なことはありません。。良い物件に出会えるかは運次第、運命次第なので、とにかく情報を可能な限りかき集め、根気よく家さがしをしてください!

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